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地味な調整という大事な仕事

待ちに待った第212回臨時国会。私は、参議院厚生労働委員会、北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会、憲法審査会に所属し、厚労と拉致特については会派の筆頭理事を務めることになりました。
常任委員会たる厚労委員会の筆頭は今回が初めてです。私の属する立憲民主・社民会派は野党の会派としては最多の委員数なので、私が野党筆頭理事を務めます。

参議院厚生労働委員会の員数は25人です(参議院規則74条)。しかし、前回まで筆頭理事を務められた故島村大参議院議員が8月30日にご逝去されたため、現在は欠員1名の24人となっています。

故島村先生が6月の参議院厚生労働委員会で質問にたたれ、「これが今国会最後の質問になると思う」とおっしゃった時は、委員会で笑いがおきました。この国会一件落着、ほっとした、というお気持ちかと委員たちは受け止めたのです。笑いは「ご苦労様です、それでもまだまだやるべきことをやりましょうよ!」という、ねぎらいと励ましとをこめたものでした。

まさかそれが先生にとって本当に最後の質問になるとは、誰も思っていませんでした。
穏やかな笑みをたたえながら与党筆頭理事を務められた故島村先生に感謝し、謹んで哀悼の意を表します。委員会初日11月7日、委員会一同で黙祷を捧げました。

委員長には自民会派の比嘉奈津美議員がつきました。理事は5人で、議席数に応じて配分されます。与党の自民・国民の声から羽生田俊議員、星北斗議員、そして筆頭を務める山田宏議員、同じく与党公明から秋野公造議員、そして野党筆頭の私が理事を務めます。
さらに、特別にオブザーバーとして理事会(理事懇)に参加するのが、日本維新の会の猪瀬直樹議員、国民民主・新緑風会の田村まみ議員、共産党の倉林明子議員、れいわ新撰組の天畠大輔議員です。オブザーバーには議決権はありませんが、委員長の判断で発言が認められます。

理事会では委員会の審議の日程、手続き、配布資料の扱いなど細々としたことを決めます。しかし、いきなり理事会で協議して決めるのではありません。事前に与党と野党の筆頭理事が、それぞれ与党会派と野党会派の意向も確認し整理してから理事懇、そして理事会へと臨みます。野党筆頭理事は、自分の会派の国会対策委員会(国対と言います)に随時連絡し指導助言を受けるとともに、与党筆頭と交渉し、野党の他会派の要望や意見を受けて調整し、自分の会派所属議員にどの質問を担当したいか等の意向確認や連絡をします。どの法案がいつ参議院に送付される見込みか、衆議院の動向も適宜確認します。

ここまで読んで「それが何。地味」と思われるかもしれません。
はい、地味です。でも地味で地道で縁の下の力持ちの調整がなければ、国会は回らないのです。
 
日々駆け回って、夜にようやく自分のパソコン前に座って質問の準備作業に入ります。これまでも質問準備と地元活動でてんてこ舞いでしたが、今の仕事量たるや。
(これを諸先輩はやっていらしたんだ)と感謝と敬意を抱きます。

さらに縁の下の力持ちが、参議院事務局委員部。彼ら彼女らの丁寧なサポートがあればこそ、各委員会の運営が可能になります。

今期の変化をひとつご紹介します。
発話障がいのある天畠大輔委員が「あ、か、さ、た、な話法」で質問する際、これまでネット中継の音声を止めていましたが、今臨時会からは音声を止めず、かつ持ち時間が減らない方法を採ることとなりました。
これも、与野党の筆頭理事間で調整し、国対や他の会派にもご了解をいただいた上でのことです。

地道な調整の積み重ねが変化につながると肝に銘じて、明日も駆け回ります。