参院予算委員会で被災地の声を届けました①
1月1日、能登半島地震が起きました。亡くなられた方に心より哀悼の意を表します。
今なおご不安とご不便を抱えておられる被災者の皆さまにはお見舞いを申し上げます。
1日も早く平穏な日常を取り戻せるよう、政治が手当しなければなりません。
石川で、新潟で。自治体など現場の皆さまが住民の暮らしを支えようと奔走されているのを目の当たりにしました。感銘を受けました。
それでもなお、取り残されている方々がいます。
誰もが尊厳ある生活を営む権利があります(憲法25条、13条)。これは災害時であっても同じです。いえ、そんな時こそ、個々の困難を軽減するために政治はあらゆる手段を講じなくてはいけません。
残念なことに、それができていないのは「自助、自己責任」を強調する冷たい政治だったからではないか。
中央を偏重する政治だったからではないか。
災害時にも誰ひとり取り残さない政治に改めたい。
そう願いながら、通常国会開幕直前の1月24日、参議院予算委員会の閉会中審査に臨み、立憲民主・社民会派を代表し杉尾秀哉議員とともに質問しました。
地震対策予算
能登半島地震を受け、岸田総理は令和6年度予算の概算閣議決定をやり直し、通常の予備費を5,000億円積み増して過去最大の1兆円としました。
しかし、本来は迅速に令和5年度第2次補正予算を編成すべきです。阪神・淡路大震災の時は、村山内閣(当時)により震災から1か月あまり後の2月24日に補正予算が国会に提出され、次年度当初予算と並行して審議が行われました。その結果、同月28日に成立しました。
年度内の補正予算編成を行わないとしても、「予備費の積増し」という奇策を講じるのではなく、6年度に入ってから復旧・復興のための具体的な事業を盛り込んだ、大規模な補正予算を速やかに編成すべきです。
新型コロナ感染症への対応のあとも、物価高騰、ウクライナ情勢、さらには賃上げ環境整備と、重要な政策を掲げては予備費頼み。自民党政権はあまりに財政民主主義をないがしろにしています。
せめて熊本地震の際のように、被災からの復旧・復興に使途を限定した「能登半島地震予備費」とすべきです。
10兆円のコロナ予備費を追加した際には、麻生財務大臣(当時)が本会議で「雇用調整助成金等に1兆円」などと、おおまかな内訳をあらかじめ示しました。
私は「『能登半島地震予備費は5,000億円』と明言してほしい。さらに必要な財源については補正予算審議を通じて、私たち野党議員が被災地で聞いてきた要望を採り入れ、十分な規模の復旧・復興施策をきめ細やかに練っていくべきではないか」と岸田総理に問いましたが、「スピード感をもって対応」との答弁でした。初動も遅く、スピード感がどこにあるのでしょう。
被災地のニーズはさまざまです。自治体が躊躇なく復旧復興へ取り組める後押しが必要です。新潟でも県や市が独自支援事業を始めていますが、財源に懸念があっては住民・事業者を十分に支えられません。
そこで、財政支援を万全に行うこと、さらには、東日本大震災の際に創設され被災地復興に大きな役割を果たした復興交付金の例を踏まえ、被災自治体への自由度の高い交付金を岸田総理に求めました。「被災自治体からの声も踏まえ判断する」との答弁でした。
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