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第2回

vol.4_地方移住でかなえる夢のカフェ,打越、聴きにいく横尾友さん・真美さん_「cafe Sugar」オーナーvol.4_地方移住でかなえる夢のカフェ,打越、聴きにいく

「カフェを持ちたい」という真美さんの長年の夢は、反対していた友さんが「いっしょにやろう」と決意したことで、一気に実現に向かいます。
自然を感じる生活ができる加茂の町に出会い、試行錯誤で内装を仕上げ、ついに念願のお店ができました。
ところがオープンしてまもなく不測の事態が起こり、さらにコロナ禍が世界を覆います。

次々と起こる困難にめげるかと思いきや、2人はあくまでマイペース。
「まあ、なるようになるよね」と、あわてず、着実に地域に根を張っていこうとしています。

自分たちで仕上げたリノベーション

金物屋さんだった建物をカフェにしたとのことですが、リノベにはどれくらい時間がかかりましたか。

3、4カ月です。引っ越してきた9月の最終週にはできあがってました。全部を業者の方にお願いするには手持ちのお金が足りなかったので、7割くらい仕上げていただいて、残りは自分たちでDIYしたんです。引っ越してくる前からここに来て1週間から10日ほど寝袋を持ち込んで作業したりしていました。

自分たちでやった作業はどんなものですか。

たとえばこのカウンター下のハンドメイド感を残したセメントは、自分たちで塗りました。床も自分たちで張りました。

真美トイレの漆喰塗もそうです。

二人でやると、時間があっという間に過ぎてしまって。

ほおー。

カウンターにうさぎグッズ。下のセメントは自分たちで塗った。

やってみる 失敗する またやってみる

こちらのメニューはお二人で分担しているのですか。

飲み物とスイーツは妻、フードは私と担当を分けています。

料理は独学ですか。

真美私はカフェの学校に通いましたし、カフェで何店舗か働いていたので、その経験を活かしてメニューを作りました。

私は家で料理はしてましたが、飲食店で働いたことはなかったので、お店をやると決めてからオープンするまでの10か月間でお店用の料理を覚えました。

お店を開くと決めてから。大胆ですね。

やってできないことはないかな、と。最初からうまくはいかないので、作っては自分たちで評価をして、また作って。リノベーションも同じように、自分たちで調べてやってみて、失敗して、またやってみて、の繰り返し。はじめの1年間はすべてが勉強でした。

リノベしてる間はどんな感じでしたか。

町の皆さんがよく話しかけてくださったんですよ。たとえばラッカースプレーをかける時など、換気のために入り口を開けっぱなしにして作業することが多かったんです。開けっ放しにしてると当然商店街の方が通ります。「ここ何できるの」「何やってるの」「どこから来たの」と声をかけていただくので「東京から夫婦で来たんです。10月からお店をやるので、もしよかったら来てください」なんて話をして。

オープン前から町の人たちと会話できたんですね。

横尾ご夫妻と打越。

地域の食材を少しずつ増やしたい

地域の食材を使ったメニューがあるそうですね。

最近暑くなって注文が増えてきた「越後加茂雪椿と桃のゼリー」は、おなじ商店街にある雪椿酒造さんの日本酒を使わせていただいています。冬のあいだは地元の農家さんからりんごを仕入れてアップルクランブルケーキを出していました。これからもっと加茂のもの、新潟のものを使いたいです。

真美最近は市場で売っている野菜を使いはじめました。しょうがやレモンの自家製シロップを、近くで開催される市で購入したもので作ってます。

国産、しかも地元の方が作ってるレモンなら、皮ごと調理しても安心ですから。

市場の方はわかってくださっているかしら。

真美しれっと買って、しれっと使ってます(笑)

「カフェやってます」とか宣伝しないんですか。

真美忙しそうだなと思って。

けっこう僕らシャイです(笑)。

そっかー。私もけっこう臆しちゃうんです。政治家として、買い物するついでに「ところで私こういう者です」って名刺を出せとスタッフに言われているんですけど、「で?」と言われたらどうしようかと。なかなか難しいんですよね。

雪椿と桃のゼリー。冬季限定アップルクランブルケーキ。

オープン早々の休業 コロナ禍での再スタート

オープンからまもなく2年ですね。お店は町になじみましたか。

じつは去年、妻が妊娠してすぐ体調を崩してしまい、1年間ほとんど営業できなかったんです。

えっ。じゃあ、コロナ禍もあって大変な。

ダブルパンチ的な。今年の1月に再オープンしました。ずっと閉めてたので、しばらくは「ここお店あったっけ」と聞かれることが多かったですね。

真美実質、1年やってなかった。

それじゃもう出産育児に専念と。

真美出産のために休んで、生んだ後は2カ月くらいで復帰しちゃいました。しっかり休んだからがんばろ! みたいな感じで。無理しない範囲でやっています。

コロナ禍が続くなかでの再スタート。こちらは首都圏ほどではありませんが、お客さんは緊張しているようすはありますか。外食を控えるとか。

飲食店なので、もちろん影響はあります。特に都市部での緊急事態宣言や、新潟市での時短要請が出た時など、自分たちが対象でないにしてもお客さんの気持ちには変化があって、数は少なくなりましたね。長く地元でやってこられた居酒屋さんが営業を終了してしまうなど、地域への影響も感じます。

それはお店を開くときにはまったく想像していなかったことですよね。「こんな事態になってどうしよう」と思いませんでしたか。

思いますけど、達観しているほうなので「なるようになるかな」というのが正直なところです。何もしなければ結果が出なくて終わってしまう。しっかり対策をして継続していけば、結果はついてくるかなと。

笑顔の横尾友さん、真美さん、陸くん。

お客さんとの会話がいろんなものをつれてくる

いまは初めて来る方、リピーターの方、どちらが多いんでしょうか。

ふだんはリピーターの方が多くて、GWや連休には初めての方が多く来てくださる感じですね。

メニューは定番の他に、季節限定も次々と。

いまは夏なので涼しげなメニューを出していますね。色がきれいなノンアルコールカクテルは子どもも飲めて、テイクアウトもできます。

かき氷もメニューにありました。

「ここらへんでかき氷食べれるところがあまりないんだよね」という話をお客さんから聞きまして、「だったら、うちがやろうかな」と始めました。自家製シロップのマンゴーミルクと黒蜜きなこです。最初は、やるつもりはなかったんですが。

お客さんとの会話がお店作りに生きるんですね。

色のきれいなノンアルコールカクテル。かき氷はお客さんの声で始めた。

お客さんとの会話がきっかけで、車を譲っていただいたこともあります。

え、車!

東京では自動車を持っていなかったんですが、こちらでは必要だねと話していたら、お客さんが「知り合いが新車買うから、いまの車手放すみたいよ」と話をつないでくださって。車検とか諸々含めて10万円で譲っていただきました。お店をはじめたばかりでお金がないところに、非常に助かりました。

なんと。口コミの力恐るべしですね。

(つづきます)→第3回へ

横尾さん一家。友さん、真美さん、陸くん。

横尾友(よこお・ゆう)
1989年、東京都生まれ。美容師として24歳まで働き、その後データベースの会社へ転職。2019年、新潟県加茂市に移住し夫婦で「cafe Sugar」を開く。フード担当。中学高校では陸上部。趣味は「サッカー、フットサルですね。最近やってませんが」
横尾真美(よこお・まさみ)
1989年、神奈川県生まれ。食材宅配会社勤務を経てカフェに転職。「cafe Sugar」では飲み物・スイーツ担当。小学校から大学までバスケットボール部。「あと趣味はスノーボードです。大学の時湯沢や石打によく来てました」
cafe Sugar(Facebook) cafe Sugar(Instagram)